本分科会では、粘弾性材料の衝撃吸収メカニズムの解明を目指した研究を行っている。
近年、精密機器のハンドリング時や落下時の衝撃吸収材料として、粘弾性材料が用いられている。製品の実用的評価においては、主に機器の周囲を粘弾性材料で保護し、ケーシングに収めた状態で一定高さから落下させ、機器に生じる最大加速度により、衝撃の緩衝性能を評価する方法が採られている。また、材料単独の評価としては、材料に鋼球を落下衝突させ、鋼球の変位もしくは材料にかかる力を測定することで、衝撃吸収性能を評価している。材料の衝撃吸収性能は、材料特性、形状、拘束条件に依存する。特に粘弾性材料においては、粘性に起因する時間依存性を持つため、時間依存性を考慮した測定、評価を行う必要がある。そこで、本分科会では、粘弾性材料に衝撃を与えた際の応答の時間依存性を測定するための衝撃試験機の設計、製作を行っている。これにより得られるデータを基に衝撃吸収メカニズムについて議論する。
また、上記の検討を行う上で、粘弾性材料の力学的性質の知識は必要不可欠である。そこで、高分子の粘弾性に関する勉強会を行っている.WGメンバー | |
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主査 | 赤坂修一(東京科学大学) |
委員 | 佐藤 美洋(元上智大学) 竹内 文人(三井化学(株)) 石黒 雄大(三井化学(株)) 中川 博(三井化学(株)) 生馬 佳裕(西川ゴム工業(株)) 木村 正輝(スペクトリス(株)) 岡田 健((株)エス・アイ・テクノロジー) 戸知光喜(戸知技術研究所) |